復旧作業

いわゆるデジカメで使うスマートメディアですね。これ、端子の金メッキが広い面積でむき出しになっているため、静電気が飛ぶと簡単にデータ消失するという信頼性の低いメディアなので、自分としては今まで使ったことがありません。

先日、妹が旅行に行った際に、愛用のデジカメに新品のスマメ(32MB)を入れて200枚以上撮影したらしいのですが、帰国してデジカメを操作すると「Not Initialized」と表示されたそうです。この時の妹の感慨は想像に難くないですね。

本人としてはさすがに悔しいらしく怒りの行き場がなさそうで、仕方がないのでその筋の業界に一部居る身として可愛い(かどうかは別ですが)妹のために一肌脱ぐことにしました。

まず、スマメを使ったことがないので、PCカード用アダプタを購入(2000円少々)。Windowsノートに入れて見ると「初期化されていません。初期化しますか?(Yes/No)」と聞いてくるのでどうにもならず。次にMS-DOSを起動してIDE接続し、debugコマンドでHDDとして内部のセクタ情報を見てみるけど、パーティション情報が欠落している模様。DOS系ではどうにもならないことが判明。

最後の手段として、スマメまるまる32MB分のイメージをLinuxマシンでddコマンドで取り出し。これをバイナリエディタで覗いてみる。やはり先頭の方のデータが全て0xFFで埋められている。

入っているのはJPEGデータなので、JPEGデータの最初の方にある「Exif」という文字列のコードを検索。をっ、残ってるジャン。ということで、エディタでJPEGデータの最後のコードまで切り出してファイルとして保存。640x480のJPEGデータなので写真一個あたり約125KB。

Exif文字列検索」「データの最後検索」「切り出し」「ファイルに保存」というサイクルを繰り返し。昨日2時間くらいで80個のデータを取り出しました。妹に聞くと「240枚撮った」とのこと orz。会社でやっていたら22時近くになってしまったので今日はこれで中断。

こういう復旧サービスをしている会社もあるらしいですね。私の給料から行くと、240枚復旧費用は2万円少々になるかな。ビジネスなら5万取ってもおかしくないかも。
(設備は会社のあちこちの部署に行って借りないといけないんだけど)

でも、子供へのお年玉やお祝いを毎度頂いているのでボランティアで行うのでした。

ただし、今回「新品のスマメ」ということで助かっています。今まで使い込んだメディアですと、フラグメントされて、あちこちの領域に分割して書かれる可能性が大。さすがにクラスタやインデックス情報からファイルを再構築するのは困難です。

しかし、どうしてパーティション情報が消えたのかな?妹の話ではオペミスでもなさそうです。やはり静電気関係ですかねぇ。

さて、あと160枚がんばらねば。